Voice ドクターインタビュー
ドクターインタビューVol.3 皮膚科が触れたい、女性と医療の未来
- 2020.12.20
- ドクターインタビュー
まるで愛する人を診察するように。患者さんと一緒に悩み、共感する。
1 クリニックを開院されて今年で17年とのことですが、まずは皮膚科、美容皮膚科を選ばれた理由を教えて下さい。
皮膚科はまず目で見て診断をするのが基本の科になります。
私は、目には自信があって、ちょっとした違いも見逃さずに気づいてあげれるかもしれないと思ったからです。
また人と接するおが好きだったので、丁寧なカウンセリングが求められる美容皮膚科もチャレンジしたいと思うようになりました。
2 先生が日々心がけられていることを教えて下さい。
新しいレーザーなど、医療機器については情報を集めるようにしています。日本人の女性の方は、シミを気にされる方が多いので、とくにシミがとれるという医療機器については積極的にデモ機を借りたりしています。
また、患者さんに喜んでもらえるように、皮膚のことや栄養のことはもちろん、生き方も含めて様々な学びを大切にしています。自分の知識やあり方がダイレクトに患者さんに還元できるのが開業をしている喜びだと思っています。
3 女医プラス・医師プラスに求めることは?
患者さんに喜んでもらえることはとても嬉しいことです。ただそれだけですと、1日に何十人、月に何百人というのが限界になります。ですが、ウエブや書籍などで情報発信することで、数千人、数万人に情報をお届けしたり、喜んでもらえるのがやりがいになります。そのような場を与えてもらって感謝しています。
4 商品開発にもご興味があるとか。
医師だけでは、ものづくりって難しいなとも思います。
医師の医療知識はもちろん必要ですが、メーカーさんの知恵も必要です。力を合わせることでいいものを作れたらと思ってます。
5 「女医」という立場でよく感じる、考えることなどはありますでしょうか?
ドクターは、女性でも男性的な人が多い気もしますが(笑)
女性は共感力が高いですよね。治療を行うのはもちろん、一緒に悩み、共感することを心がけています。私と話してすっきりしたと言ってもらえると本当に嬉しいですね。
また、自分が大切にされているかどうかにも、女性はとても敏感です。私は全ての患者様を愛する人だと思って診療するように心がけています。
6 自分自身の心が穏やかにできないときはどうしていますか?
私も人間なので、嫌なこともあれば、気分が悪い日もあります。
ただ、辛いことがあっても、これは、試練であって、成長のチャンスだと前向きに受け止めるようにしています。
そうするとプラスの気分になれます。
7 クリニックのスタッフの方を育成する上でも、これは成長の時だったということはありますか?
やっぱりありますよ。出産ラッシュで複数人が退職になったこともありました。
コミュニケーション不足が起きてしまったこともありますし、いろいろなことがありましたが、すごく勉強になりましたね。
長年を経て気づいたのは、人間性の差ってそれほどないということです。
みんな良い所も、悪い所もあり、同じなんですよ。
そう気づけてからは、それぞれの魅力を活かして働いてもらえるようになりました。
今も、スタッフとはミーティングをしたり、食事に行ったり、コミュニケーションをとること心がけています。
8 開業後、初めてスタッフ育成に携われた時、いかがでしたか?
最初は育成どころではなく、何にも分からない状態でした。
開業当時は。経営コンサルもいない時代ですし、製薬会社の卸さんに手伝ってもらいながら手探りで始めました。
9 これから「女医」としてチャレンジしたいことはありますか?
日本は、物質的には豊かになりましたが、同じだけ精神的にも豊かになったかは疑問だと感じています。
また、美容クリニックも増えて、美への意識が高い方、きれいな方もとても増えていると思います。ただ、メンターとなるような憧れる女性が増えたかというと、そうでもないのではないかと思っています。外面だけではなく、内面や知性もあって、輝いている女性が増えれば、若い女性のお手本になりますし、もっと素敵な女性が多い国になると思います。不遜かもしれませんが、私もそんな女性になれたらうれしいです。
女性医師になって、患者さんを幸せにしたいと考える若者が増えれば、本望です。
10 「人の憧れになる」と言うのはとても大変なことですが、どのように努力されていらっしゃいますか?
いつも見られているということを意識するようにしています。
日々ポジティブな考え方をキープしたり、運動をしたりもしますし、たまにはキリマンジャロなども雪山に登るなど大きなチャレンジをすることもあります。
あとは一流のサービスを受けるのも大切なことだと思っています。絶えず、どこでもどんな業種、どんな方からでも学びを得たいと考えています。
11 今後の女医プラス・医師プラスに期待するものはありますか?
様々な女性医師が、それぞれの魅力を世の中に発信することで、さらに多くの女性医師が集まったり、素敵な女性医師になりたいと思ってくれる人が増えたりしたら、嬉しいですね。
12 新しいムーブメントが起きそうですね。
診察だけしていればいいという時代ではないと思いますが、マスコミにちやほやされるだけというのも違いますし、確固たる自分をもって、世の中に正しい医療や美容情報を発信して、女性医師が女性の憧れの職業になれればいいですね。
女性医師が、楽しく、誇りを持って仕事をすることで、ますます医療が発展することを願っています。